マラソン 第87回箱根駅伝、東洋大が３年連続往路優勝

正月の風物詩・第87回東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝）が2011年1月2日に開催され、2連覇中の東洋大学が5時間29分50秒の往路新記録で3年連続3度目の往路優勝を果たしました。2位には27秒差の同じく往路新記録で今シーズンの出雲・全日本の2冠を制している早稲田大学が入り、3日の復路での逆転優勝を狙います。

東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝）は1920年にスタートし毎年1月2日と翌3日の2日間にわたって行われる大学駅伝で、関東学生陸上競技連盟が主催している地方大会なのですが、1987年に日本テレビ系列による全国完全生中継が開催されたことで全国的な知名度を獲得し、現在では正月の風物詩としてすっかり定着しています。

コースは東京・大手町から箱根・芦ノ湖畔までを10人のランナーがタスキをつないで往復し、2日の往路は108.0km、3日の復路が109.9kmの計217.9kmで争われます。全区間で20km前後を走ることもあり、大逆転や大ブレーキも他の駅伝大会に比べると起こりやすく、毎年劇的なドラマが起こるのも魅力の一つです。

2日の往路は昨年まで2連覇中の東洋大学と今年出雲駅伝と全日本大学駅伝を制し大学駅伝3冠を狙う早稲田大学の2チームによる優勝争いとなり、まず1区では他の大学が団子状態で走る中で日大の選手と二人で序盤から抜け出し、その後日大の選手を振り切った早大のスーパールーキー大迫選手がそのまま1位でタスキリレーを果たします。そしてそのまま4区まで順調に1位をキープし5区の山登りへと向かいます。

一方東洋大学は1区で8位と出遅れたもののその後徐々に順位を上げ、2分54秒遅れの3位で”新山の神”と称される活躍でここ2年の連覇の立役者となっている5区の柏原選手へとつなぎます。
柏原選手は一昨年・昨年ほどのキレはなかったものの7キロ付近で2位の東海大をかわし、16kmでは首位の早大も捉える活躍を見せ、結局3年連続で東洋大学の往路優勝となりました。

ただ早大も16kmで2位には落ちたもののその後粘りの走りで大きく引き離されず27秒差でゴール。復路での逆転優勝に向けて射程圏内といえるタイム差でレースを終えています。

上位2校以外では3位に入った東海大学は1区で最下位の20位と出遅れたものの2区のエース村澤選手が17人を抜く快走で順位を大きく押し上げて勢いに乗り、その後2位まで一時は2位まで順位を上げるなど復路に向けて好スタートとなりました。
また管理人の母校である4位の明治大学も2区のエース鎧坂選手の好走で順位を上げ、その後の選手も安定した走りで終始上位をキープして今回は安心して見ていられました。

また3強の一角・駒澤大学は5位にとどまるも東洋大とは3分半の差、6位には国学院大学が大健闘で初のシード権獲得を狙います。その他の大学も全体的にレベルが高く、明日の復路の繰り上げ一斉スタートはわずか2校でした。

■往路最終結果
1位 東洋大 5:29:50（往路新）
2位 早大 5:30:17（＋0:27）（往路新）
3位 東海大 5:31:47（＋1:57 ）
4位 明大 5:32:11（＋2:21）
5位 駒大 5:33:15（＋3:25）
6位 国学院大 5:35:00（＋5:10）
7位 城西大 5:35:32（＋5:42）
8位 中大 5:35:52（＋6:02）
9位 拓大 5:36:01（＋6:11）
10位 日体大 5:36:19（＋6:29）
11位 東農大 5:36:28（＋6:38 ）
12位 帝京大 5:36:29（＋6:39）
13位 山梨学院大 5:36:52（＋7:02）
14位 専大 5:37:18（＋7:28）
15位 神大 5:37:34（＋7:44）
16位 青山学院大 5:37:53（＋8:03）
17位 日大 5:38:57（＋9:07）
18位 中央学院大 5:39:20（＋9:30）
19位 学連選抜 5:41:24（＋11:34）（復路一斉繰り上げスタート）
20位 上武大 5:41:36（＋11:46）（復路一斉繰り上げスタート）

■区間賞
1区(21.4km)：大迫傑（早大） 1:02:22
2区(23.2km)：村澤明伸（東海大） 1:06:52
3区(21.5km)：O・コスマス（山梨学院大） 1:02:19
4区(18.5km)：西村知修（帝京大） 0:54:34（区間新）
5区(23.4km)：柏原竜二（東洋大） 1:17:53

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・箱根駅伝公式サイト